Sustty編集部がお届けするSDGs情報です。
健康とか、死亡率とか、よく分からないから、どんな問題があるのか?みたいなことも知れたら嬉しいな。
こんな疑問に答えていきます。
この記事を書く僕は、社会人になってからSDGs関連、環境関連の活動を続けている社会活動家です。家族や身の回りの人のことを考えると、健康で暮らせる社会を持続的に作っていくことの大切を強く感じます。
本記事では「SDGs3とは?健康の問題と「すべての人に健康と福祉を」実現するための持続可能な開発目標」について紹介します。SDGs3について知って、なぜ取り組むのか?ということから、どんなことができるのか?ということを知り、身近な生活の具体的な改善アクションにつなげてみてください!
目次
SDGs3とは?
SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」とは、人々の健康の確保と福祉の促進を目的して定められたSDGsの1つです。
あらゆる年齢のすべての人が元気に暮らせる世の中を目指します。
やむを得ず命を失ってしまう人を限りなく減らすのが理想です。しかし、現状では誰しもが平等に医療を受けられるとは限りません。
経済的な理由で治療できない人々も少なくありません。日本では当たり前に診察や手術が受けられますが、海外ではお金がなく苦しみ続ける人もいます。
だからこそ福祉を促進させ1人でも多くの人を救うべく、持続可能な開発目標(SDGs)目標3が掲げられました。
SDGs3で問題になっていること(世界)
SDGs3で問題になっていることはたくさんありますので、主に3つを紹介します。
✔︎SDGs3の問題(世界)
① 5歳以下で3.9%死亡
② 29万人の妊婦が出産を機に死亡
③ 道路交通事故の死傷者数年間135万人以上
①5歳以下で3.9%死亡
SDGs3の世界の問題の1つは、幼児までの死亡率の高さです。
日本にいると幼児での死亡率に危機感を覚えることを少ないはずで、例えば1000人あたりの5歳までの死亡者数を調べてみると以下のような違いがあります。
・日本19.8人
・ソマリア114.6人
参照:厚生労働省
5歳以下の死亡率が高い原因は医療制度や衛生、食糧インフラや内戦の有無の差による影響が考えられますが、命は等しく守られるべきであり、救えるはずの命が救うことのできない現状が今なお続いています。
②29万人の妊婦が出産を機に死亡
SDGs3の世界の問題の2つは、妊婦の死亡数です。
医療体制の差で、各国の妊婦の死亡率には大きな違いが生じています。
妊婦の死亡率は、「妊産婦死亡率」という値で計算されていて「妊婦10万人あたり、妊娠に関連して死亡する人数」としてあらわされます。
妊産婦死亡率として、日本は「5」であり、例えばアフリカのチャドは「1140」であり、200倍以上もの死亡率の差があります。
同じ地球上で、同じ人であり、同じ子供を産む営みの中で、これだけの差が生じてしまう社会の中に生きているのです。
参照元:ユニセフ「世界子供白書2019」
③道路交通事故の死傷者数年間135万人以上
SDGs3の世界の問題の3つ目は、道路交通事故の死傷者数です。
WHOが発表する世界の死因のトップ10は次のとおりです。
✔︎世界の死因トップ10
①虚血性心疾患 890万人
②脳卒中 610万人
③慢性閉塞性肺疾患(COPD)330万人
④下気道感染症 260万人
⑤新生児固有の状態(出生児外傷、早産、新生児仮死、敗血症、感染症など)によるもの 200万人
⑥気管・気管支・肺癌 180万人
⑦アルツハイマー病を含む認知症 160万人
⑧下痢性疾患 150万人
⑨糖尿病 140万人
⑩腎臓病 130万
参照:WHO
一方、交通事故による死傷者数は世界で135万人いる状況であり、上記のトップ10に割り込む大きな数字です。
トップ10に見られるのは、病を起因としている内容ですが、交通事故は外的要因による死亡であることが多いです。こうした状況から、交通環境に対する警鐘も鳴らされています。
参照:WHO Global status report on road safety 2018
日本におけるSDGs3の問題
日本においては、高度な医療システムがあり、さらに寿命の長い国として世界的に一目置かれている環境なので、SDGs3に関する問題は感じにくいかもしれません。
一方、視点を少し変えて見ることで隠れた日本のSDGs3の問題が見つかります。
✔︎SDGs3の日本の問題
① 医療を受ける持続性の維持
② 介護難民の発生
③ 交通事故発生率(世界2位)
①医療を受ける持続性の維持
SDGs3の日本の問題の1つは「医療を受ける持続性の維持」です。
日本は、世界的に見たら高度な医療を多くの人がアクセスできる環境が相対的に整っています。一方、その体制の裏には、税金システムによる医療体制構築があります。
その中、日本は今後、高齢者化社会になることが予想され、2025年には25%(4人に1人)が後期高齢者(75歳以上)になることが分かっています。
年を重ねるに連れ、免疫機能等の低下により、医療を受ける回数が増える傾向があるので、このまま高齢者が増え続けると、今の税のシステムは医療に当てる金額が足りなくなり、現状の医療システムを持続させることが難しくなることが予想されています。
②介護難民の発生
SDGs3の日本の問題の2つ目は「介護難民の発生」です。
上での紹介のように、2025年には高齢化社会がより一層進みます。それに伴い、介護に関するさまざまな問題が加速されると予想されています。
具体的には介護職員の不足です。厚生労働省が発表したデータによると、2025年には約243万人の介護職員が必要になることが分かっています。
参照:厚生労働省「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」
これは、2019年で在職の介護職員より32万人も確保する必要があり、現在さまざまな取り組みが行われています。
もし介護に関する労働力が十分に確保できないと、介護を受ける必要があるのに、介護を受けることのできない「介護難民」が発生することが予想され、健康的な生活を維持するのが難しくなる可能性があります。
③交通事故発生率(世界2位)
SDGs3の日本の問題の3つ目は「高い交通事故発生率」です。
実は日本は、交通事故の件数が多い国であり、世界的に2位とランク付けされています。
総務省統計局が公開している世界の統計2016 より、「人口10万人あたりの事故発生件数」で各国を比較すると、上位は次のようになります。
日本は世界2位の発生率であり、とても事故リスクの高い国です(一方、報告されない事故等もあるため、参考程度としてください)。
もちろん、ランキングが高いから対策しないといけない、という問題ではなく、事故のリスクを下げた社会づくりが必要ということです。
SDGs3の私たちにできること
世界で起きている飢餓に関する問題に対して、SDGs3の対策として私たちにできることの例を紹介します。
①健康寿命を延ばす
②公共交通機関の利用/次世代車の利用
このほか、Susttyのサイトでは、SDGsのSNSとして様々なSDGs3の具体例が紹介されています。
1人1人の影響は小さいかもしれませんが、みんなが取り組むと「チリも積もれば山となる」で、大きな影響になります。
ぜひ活動を参考に、世界の貧困問題を解決していきましょう。